バブル経済前夜の1984年、ニッポンの若者たちはどんな30年後を想像していただろうか。
このまま経済成長は続き、自分の子供はより豊かで明るい未来が待っている、誰もがそう思っていただろう。
しかし、30年後の2014年、経済は後退し、彼らの子供たちに待っているのは少子高齢化、財政赤字など問題が山積みとなったいばらの道だ。
「2044年のニッポンはどうあるべきか」若者たちが「もし自分が総理大臣だったら」をテーマに、30年後の国家ビジョンを掲げ、
実現のための10年後の政策と国家予算を作成し、競い合う、というコンテストが開かれた。その名は「未来国会2014」。
126名26チームが参加し、予選を勝ち抜いた5チームによる決勝が2014年9月13日に行われた。
決勝の会場には、立ち見がでるほど多くの若者(高校生からするとチョット年上の大学生や社会人) が集まり、5チームの行うプレゼンを真剣に聞いていた。
5チームが目指す日本の30年後は、アジア共同体のリーダーとなるニッポン、子育てが世界1しやすい国ニッポン、若者が夢を持てる国ニッポン、依存体質から脱却したニッポン、健康大国ニッポンといった具合にそれぞれ全く異なるものであった。しかしどのプランもより日本が抱える問題をよく踏まえて、より良い日本の未来を目指しており、独自の切り口を持つ魅力的なものであった。
会場の大学生と20代の社会人の投票の結果、若者が選んだ30年後の理想のニッポンはチームこすたりかの「若者が夢を持てる社会」だった。
政治、起業、教育の3分野を改革し、何度でもチャレンジできる環境を整えることで若者が一歩を踏み出すのを後押しする「若者特区」を設ける、というプランが会場の若者たちだけでなく、ゲストの方々を「アッ」と言わせ、「若者が夢を持てる社会」に誰もが惹きつけられた。
チームこすたりかのプランの詳細についてここでは書くことはできない(後日掲載予定)が、現実性はもちろん、他グループに比べて若者らしい創造性に富んでおり、優勝にふさわしいチームであると感じた。
各グループのプランはかなり具体的であり、少しばかり難しい内容であった。しかし、政治に興味のある高校生はもちろん、そうでない高校生も来年はぜひ観覧し、投票に参加してはどうだろうか。歳があまり違わない若者たちが真剣に日本の未来を考え、熱意をもってプレゼンを行う姿を見れば、政治というものがより身近な存在になるに違いない。ゲストの方が言った「自分は何のために何を変えるか」この言葉が印象に残っている。
「未来国会」についてもっと詳しく知りたい方は下記URLまで
- 関連サイト
- ドットジェイピー「未来国会」‐若者のための国家デザインコンテスト
- 未来国会公式Twitter
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